「発達障害は栄養で良くなる」サリー・カーク著から抜粋してお届けしている3回目。
ここからは簡易にお伝えするのは困難!と思いつつ、進めよう。
バイオメディカル(分子栄養学)療法は、標題の問題に安全に、効率的に働きかける。
発達障害の問題は、脳の働きとお医者さんに言われた人も多いだろう。私もそう思っていた。
ところが、バイオメディカル療法では脳に働きかけるには、代謝反応、腸、免疫システムが健全になると、脳機能が改善するという。サリーさんは何度もその改善を見てきたそう。
代謝反応
身体は巨大な化学工場のようなもので、複雑で成功に組み合わされた無数の回路によって身体に必要な様々な化学物質が、適切なタイミングと量で運ばれている。代謝反応が正常である限り、それによって支えられている機能、例えば注意集中力などは保たれる。
誰の身体もこの化学工場から成っているが、必要なところにあるひとつの化学物質が足りなかっただけで、全体に狂いが生じる。使える機能だけに頼って、何とか動こうとするものの、無理が生じて不具合が現れる。それが発達障害という症状。
望ましくない症状や行動を抑えるための向精神薬は、絆創膏に過ぎず、根本的な解決にはならない。
支えられている機能、例えば注意集中力などは保たれる。
4つの化学反応回路
知らない言葉が出てくると、拒否感が強くなるのは誰しも同じだと思うけど、ばっさりと割愛すると先に進めないので、軽ーく進める。
- メチオニン・サイクル(エネルギーの供給サイクル)
- 生命エネルギー供給サイクル(葉酸サイクル)
- エネルギー回路(活力、睡眠、細胞内の遺伝子変化に影響)
- 解毒回路(細胞にたまった毒や有害金属を運び出す、酸化ストレスから細胞が傷つくのを守る)
この四つの回路は相互依存しているので、どれかひとつにでもトラブルがあると、大惨事になる。
発達障害の人は酸化ストレスが普通の人よりも深刻だということだ。
それはどんな検査をしたらわかるのか?
髪の毛で発達障害のリスクがわかる。
有害金属は多かれ少なかれ誰の身体の中にもある。身体の解毒プロセスが働いていれば、有害金属は排出される。髪の毛は有害金属の排泄先のひとつだそう。
発達障害の高レベルの有害金属蓄積とその影響
発達障害の子どもたちの多くが、体内に水銀、鉛、ヒ素、アンチモン、すず、アルミニウムなどの有害金属を蓄積させていることが、様々な研究でわかっている。
体内の解毒反応は、洪水から街を守るダムのようなものだ。ダムがしっかりしていれば町は安全だ。
酸化ストレスは街を襲う洪水で、ひどい災害をもたらす。大切なダムである解毒反応を崩壊させることは、酸化ストレスの洪水を引き起こすことに繋がる。
有害金属やPCB、有機溶剤などの毒素は免疫システムも損なうことが研究でわかっている。
その結果、弱った免疫システムのせいで感染症になり、抗生物質を飲む、それがまた体調を悪化させる。
免疫システムや消化器官の崩壊は脳や神経系へ広がっていく。
- 注意集中、認知能力の障害
- 脳内伝達の不調和
- 攻撃・逃避反応
- 脳、腸、免疫システムの炎症
- 自己免疫疾患
- 免疫システムのバランスの崩れ
- リーキーガット(食物の栄養を消化・吸収できない)
- 遺伝子表現型の望ましくない変化
発達障害の大流行の背景にある真の原因
解毒回路の機能不全、酸化ストレス、炎症によって、発達障害を発症する。遺伝子的に細胞の代謝反応が脆弱な子ども達に、発達障害は急激に増加している、という。環境からの有害金属や他の毒素が、もともと遺伝子トラブルを持つ子ども達の代謝反応をさらに強めてしまっている。
ということは、遺伝子トラブルを持っていたとしても、毒素の害を受けずに済めば、発症しないということだ。
現代に住む私たちの環境が、先祖たちのものとは明らかに違うことは誰しもが納得することだ。
次からはこの有害金属が身体に蓄積しているかどうかの検査、有害金属などを排出させる方法について
サリーさんが書いていることに基づいてお伝えできればと思う。
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