ずいぶん前から読んでいたのだけど、発表会があったり何かとバタバタしているうちにすっかりアップできなくなってしまった。
この本、2cmくらいあるし、ずっしり。
この本を紹介するにあたり、まず言っておきたいのは、あくまでも情報のひとつであるということ。ただ、すべての子どもを良くするために、有益な知識のひとつと思って、この本を手に取ってもらえたら良いなと思う。今目の前にいる子どものことだけでなく、自分の身体にも向き合うきっかけともなりうる。とはいうものの、本の後半に向かうに従い、日本では受けられそうもない検査や、親の忍耐を要する家庭での栄養摂取方法もある。
きっと、私には無理!と思うだろう。
我が子ウィルを良くしたい!と思う、サリーさんの執念はすごい。
前半で、ADHDとアスペルガー症候群の特徴について記述し、
後半で発達障害と栄養についてかいつまんで紹介していくことにする。
ウィルの発達段階
- 1歳~1歳半 見た目はすべて順調
- 1歳半から2歳になる頃 歩き方がへんてこですぐにバランスを崩す
- 2歳児検診 運動発達の遅れを指摘され、療育に通い始める。
運動の遅れ以外には普通に発達しているようで、物覚えも良く、形や動物、色の名前もちゃんと言えた。 - 4歳に近づく頃 まだよだれをたらし、トイレトレーニングも成功率ゼロ
言葉は話せて、直接的な質問には答えられるが、会話は続かない。
注意集中力にひどくムラがある。
マルチタスクの指示に従えない。
誤診:ADHD ウィルの状態
- ADHD
注意集中や衝動のコントロール、多動などの問題がある発達障害。
運動神経が良く、過活動。
ウィルは髪や爪を切るのをすごく嫌がり、特定の感触や音に敏感(感覚統合の問題)
視線が合わず、相手の気持ちに構わず自分のしゃべりたいことだけを一方的に話すという社会性の乏しさ
大好きなものへの執着。
ひどい癇癪
正しい診断:アスペルガー症候群>
アスペルガー症候群とはなにか
- 社会性の欠如
視線が合わない。
社会的、感情的な変化を察したり、やりとりをするのが苦手 - 興味や行動の制限
特定の興味があることに過度に集中する。
ルーチンや一貫した行動にこだわる。予測できないことへの対応が困難
すべてではなくとも、両方のカテゴリーのなんらかの特徴を示している場合、
アスペルガー症候群と診断されるようだ。 - 他の症状を併発していることがある
てんかん発作、触感、音、匂い、視覚的な刺激に対する感覚過敏。
痛みに敏感、逆に鈍感。
きちんと姿勢を保てなかったり、運動が苦手だったりする。
不器用
細かい作業が苦手
一般的なADHDとアスペルガー症候群、自閉症スペクトラムの症状とウィルの状態を
書いてきたけれど、全部当てはまるとか、どちらかの一部が当てはまるとか、
個人差があるので、一概にどちらだ、とは言えないし、どちらでもある場合もある。
バイオメディカル療法
その広告には「下痢、便秘、食物アレルギー、酵母菌の過剰繁殖、栄養不足、水銀、鉛などの有害金属の過剰蓄積などの身体や物質的な問題が、正常で健やかな発達の妨げになっている可能性がある」と書かれていたそうだ。
ということは、上記の身体の不調を治療すれば、症状が軽減する可能性があるということだ。
サリーさんも最初は懐疑的であったが、医師でもあり親でもあるその治療家が、我が子に試して効果を確認できた療法であり、彼らの研究や治療の方法は厳正かつ科学的であり、従来の服薬や行動療法で効果がなかったと感じている人々もいて、チャレンジに値すると感じた。
Defeat Autism Now!(自閉症をやっつけろ!)
バイオメディカル療法は、家庭でも行なえるが、きちんとした医師に相談しながらの方がいいとサリーさんは思った。(日本できちんとした医師と出会えるかどうかは?)
まず
- カゼインフリー・ダイエット
乳製品は発達障害の子どもにとって問題を起こしやすい食品。
ウィルも検査結果、乳製品に過敏であることがわかったそう。アナフィラキシーショックと言われる即時型反応が出ず、遅延型アレルギー反応や、食物不耐症ともいわれる、身体が何らかの反応を起こす。(通常12時間から3日後くらいに)
サリーさんはあらゆる食品の乳製品をチェックし、除去に取り組んだ。
すると、1週間から10日ほどして、質問や指示に対してウィルはすぐに答えられるようになったそうだ。(それまでは5秒ほど遅れて反応していた)行動療法や学習支援の効果も高まった。
ここでは詳しく書かないけれど、バイオメディカルドクターの助言により、ビタミンのサプリメントも摂取を始めたそう。 - バイオメディカルな問題へのアプローチ
ウィルの検査結果で見つかった問題は
腸のトラブル
有害金属の蓄積
亜鉛不足
乳製品に対する過敏症
他の食品に対する過敏症もあった。
一時的に除去するだけで、いずれ食べられるようになることもある。 - メチオニン・サイクルと呼ばれる代謝反応がうまくいっていない
上記のような問題が複雑に絡み合っているので、すべてを解消するには手間がかかるということ。実際、サリーさんとウィルは今も(この著書が出た後も)続けている。
ここで小休止
サリーさんの著書では、このあともずっと続くのだけど、要約しても、長くなりすぎるので、
ここでこのページは一度終わりにする。興味を持った方はこの本を是非一度手に取って欲しい。
次は、もっと落とし込んだ内容で進めたいと思う。
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