変わる変わる診断名 その③(完)

sazaeのひとりごと

前回「変わる変わる診断名 その②」のつづきです。

初診で入室後にたったの10分でまさかのASD(自閉スペクトラム症)+知的障害ありと診断された息子。

人ってあまりにもショックなことが起こると思考が停止してしまうということを体験したsazaeです。

そして不思議なことに、涙は出なかったんです。

ですが、ほどなくしてその瞬間はやってきました。

そのきっかけは、診断書を提出した後にかかってきた裕美子先生からの電話でした。

「受け取りました。お母さん大丈夫?なんだか辛い想いをさせてしまったんじゃないかと思って・・・ごめんなさい・・・。」

先生は電話口で泣いていました。

その時やっと状況がのみ込めました。

第三者が泣いている。

あぁ、そうか

これって泣くことなんだ。

今まで信じられなくてどうしていいか分からず、涙が出る余裕すらありませんでしたが、そうか、そうなんだ。

ここで崩れ落ちた。

先生とふたり、泣きました。

裕美子先生も知的障害の診断がつくとは思っていなかったようで、思いもよらぬ形で診断されてしまったわたしたちを気遣ってくれました。

そして電話を切ったあと、わたしは近くにいた彼を引き寄せてせきを切ったように泣きました。

「ごめんね。ごめんね。障害児として生んでしまってごめんなさい。本当にごめんね。ごめんなさい。」

何度も何度も謝りました。何度も何度も。

もしかしたら彼の記憶に残ってしまうかもしれない。

だけどだめだ。どうやったって止められない。

とにかく泣きながら謝ることしかできませんでした。

少しキョトンとしていた彼。慌ててティッシュで涙をふいてくれました。

あなたはどこまでも優しい。

あなたのことは何があっても絶対にわたしが守る。その場で彼にそう誓いました。

前置きが長くなりましたが、それからのsazaeがどうしたかというと・・・

そう、経験者の方ならもうお分かりですね?

検索の鬼と化す!!!! あたたたたーーーーーっ!!と

北斗百裂拳よろしく、発達障害について怒涛の勢いで検索する日々が始まりました。

携帯の予測変換はあっという間に発達障害の関連用語で埋め尽くされ(『し』と入れれば→自閉症、『は』と入れれば→発達障害、『ち』と入れれば→知的障害 という具合)、Googleのお気に入りも発達関連の記事で一杯に。

あたまの中は常に『発達なんちゃら~』で飽和状態。 あーこれは今もですね・・・笑

そして決断します。

そうだ、京都へいこう。

じゃなくて

そうだ、セカンドオピニオンへ行こう。

もうそれくらいフワッと決めました。

ネットでありとあらゆるページを開いて調べた結果、ある疑問に辿り着いたんです。

ASDについては確かに当てはまる部分が多い。でも知的障害ってほんと?

と、知的障害に関してはあまり納得できませんでした。

ASDと診断された人の中には一定数知的障害を併せ持つ人がいる。だけど彼は本当にそこに入るのか?

直感なのか認めたくないのか、その両方か。とにかく他のドクターの見解を聞いてみたい。その一心で次の病院を探しました。辿り着いたのは自宅から往復30キロも離れた大学病院。

幸い当時は発達外来ができたばかりで1ヶ月後には初診の予約ができ、ホッとしたのを覚えています。

そして次のドクターにはどうしてもまっさらな状態で診てほしかったわたしは前回のドクター(便宜上ここからはドクター①とします)からの紹介状は無しで初診の予約を入れました。

通常この手の科は紹介状が無いと受付してくれないのですが、幼稚園から加配の申請に診断書が必要になったことを伝えると特別に紹介状なしでも受け付けてもらえたのです。

実際は診断書はすでにドクター①からもらって提出済みでしたが、嘘も方便。どうしても他のドクターの主観抜きで診てほしかった。

当日、待合室で尋常じゃない枚数の問診票に記入して、いざ、診察室へ。

ヒアリングと行動観察を経て先生の口から出たのは・・・・・

「自閉傾向・・・・ありかな?」

やっぱりーーーーーっ! ですよねぇぇ・・・・

でも、わたしが聞きたいのはその先!知的障害があるか否か!!

前のめりになるのを必死に堪え、勇気を出して聞きました。

「せ、先生、知的障害ってあると思いますか?」(声震え気味で)

「んー、今の時点ではまだそこまでは分かりません。大体5歳くらいになれば分かるので、それまでうちのリハビリに通って様子を見ましょう。」

なんだぁぁぁ、分からないのかぁぁ・・・

でも、その後に先生が言ったことで今でも忘れられない言葉があります。

「確かに自閉傾向はあります。でも、何かステキな能力を持っているかもしれませんし、一緒に探していきましょう。ニコッ。」

女神降臨(女性の先生なんです)。

こうしてこの時点での主治医(便宜上ここからはドクター②とします)が決まり、毎週1回という怒涛の通院(リハビリ通い)が始まったのでした。

あぁ、大分長くなりましたね。。

でも前回の記事に今回で完結させるって書いてしまったし・・・もう少しお付き合いくださいね 汗

写真でもはさんで少し休憩。。

こうして年少の秋から大学病院のOT(作業療法)とST(言語療法)を週1回隔週で通い、さらにその少し前の夏からは民間の療育にも通いだしていたため、スケジュール的には芸能活動でもしてるんですか?というくらいの過密スケジュール。。。

当然のように専門機関にかかって専門家が関わってくれればきっと何かが変わるんじゃないかと思い、必死で送迎していたのですが、実はうちの子、1年近く通ってもあまり変化はありませんでした。むしろ多動は酷くなる一方。。。完全に頭打ちの状態。(あくまでも我が家の場合です)

コロナ渦、多動MAXの彼を連れ必死に送迎していたわたし。

そんな状況にある日ギリギリだった何かが限界を超えました。

コレ 全部 意味アル?

今思えばもしかしたら成長を待たないといけない種まきみたいな時期だったのかもしれない。

ですが、特にSTは1時間近くかけて行っても簡単なパズルとか、マグネットがついた紙のお魚を釣ったりとか・・自宅でもできそうなものばかりで。。。

今ならそれも必要なものだったと理解はできるんですが、当時はこんな遊びの延長みたいなことする為に命懸けで通わなければいけないのか意味が分からなくなってしまったんですね。(多動っ子と外出するということは本当に命懸けなんです。)

しかもその魚釣り、まぁあまり釣れなかったんですよね・・3歳くらいからちゃんと釣れる遊びなのに。釣れないからいつも手で掴みに行っちゃう。

あー、今日も釣れてないなぁ。。

リアルに釣り糸をたらして釣れない魚をずっと待っている感じ。

釣れないなー・・・・

ここで釣りしてても意味ある?みたいな心境でした。

だんだんこの努力が合っているのか疑問が沸いてきてしまったのです。

「今でしょ!」で有名な林修先生の名言で、努力について核心をついたものがあるんですが、

努力は裏切らないっていう言葉は不正解。正しい場所で、正しい方向で、十分な量なされた努力。これは裏切らないという言い方が正しい。

わたしたちがやってること正しい方向むいてる?

確かにそれぞれベストを尽くしてくれていたはずなんですが、わたし的にもう支援に携わってくれている関係者全員と歯車が合わない感じになってしまった。

記憶力の件から(実はそれ以外にも文字を勝手に覚えていたり、年齢以上のレゴをたやすく作ってしまうなどいろいろあり)ずっと何かがおかしいと思っていたわたし。知的障害ならサヴァン症候群を疑うとことですが、なんだかそれもしっくりこない。いったい彼は何者なのか。

本人の頑張りと、わたしの送迎の努力、いつか報われるの?

うわべだけのやってる感なんて、もううんざりだ!

そんな限界を超えた先で、考え方を変える一冊の本に出合いました。

この出会いが無かったと思うとぞっとする。

「ほんまでっか⁉TV」でお馴染み澤口俊之先生の『発達障害の改善と予防』。

ここには、発達障害は脳機能の障害であり、8歳以下であれば低下ないし障害されている脳機能を適切な方法で向上させれば発達障害は改善できると書かれてた。

目から鱗、これだ!と思いました。しかも8歳以下であればという条件付き。

ですが、当時、澤口先生の「教育相談」は人気が高すぎて新規の募集は停止状態でした。

(!?なんと、今調べたら今年の夏からZoomで再開していますね!!)

少し話が逸れるのですが、脳と言えば、実はsazae、以前から腸脳相関には少し知識があり、腸内環境から発達障害にアプローチしてくれるクリニックは探し出していたんです。ですが澤口先生の本を読んだわたしは、ダイレクトに脳機能を改善してくれるメソッドがあるなら、それに越したことはない、なので迷わず脳からアプローチしてみたいと思ったのです。

※ ですが、色々勉強した今は腸内環境や血糖コントロールなども大切で、その上での脳活だと考えています。

また当時にはなしを戻しますね。脳の機能障害ならば小児科でも精神科でもなく脳の専門家でしょ!と思考が変わったわたし(あくまでもわたしの考えです)。でも澤口先生に診てもらえないとなると、どうすればいいのか・・・・

そして次で必ずこのドクターショッピングを終わらせたい。

どうするsazae、せっかくここまで辿り着いたのに・・・

そしたら、いたんです。

Amazonの『こちらもおすすめ』の欄に。

脳から読み解いてくれる別のドクターが!しかもその先生の本、わたし持っているではないか!小児科医の先生でもあるので育児本を出されていたんです。

そしてすぐにそのドクターのクリニックを調べました。場所もここから電車で通える範囲!

自由診療でかなり高額でしたがホームページを見てもう即決。

よし、次っ! サードオピニオンだっ!!

でも気になって口コミを探そうにも1件も出てこなかったんですね・・・

唯一、唯一1件だけ某ブログでクリニック名を伏せて詳細を書いているママさんを見つけたくらい。

こ、これは温泉で言うと、隠れた秘湯。飲食店で言うと知る人ぞ知る名店・・・なのか?

でもその答えはすぐに分かりました。

診察前に送られてきた書類の中にネット上に診察内容を公開したりしませんという内容の誓約書が入っていた。

なんと・・・これじゃあどんなドクターなのか全然分からないじゃないか!

でも、でも、賭けでもいい。知的障害があるのかハッキリさせたい!学校選びにだって関わってくるし、5歳までなんで待っていられない!(心の叫び)

もうこのドクターにすべてを託すくらいの気持ちでした。

しかし、このドクターも人気で数ヶ月待ち。

コロナ渦の夏休みを経て(絶対に風邪をひかないプレッシャーは相当なものでした。)いざ、診察の日。

わたしも誓約書を交わしていて詳細は書けないので、端的にですが、診断名が変わりました。

ASD 知的障害あり から ADHD に。

彼がASDと間違えられた部分に関してはADHDでも説明がつく部分が多く、そのクリニックのドクターは(ここからは便宜上ドクター③とします)行動観察とヒアリングのみで、ひとつひとつ根拠を元に解説してくれました。

知的障害と思われてしまった理由も。そして本人の脳が今後どう発達していくかの未来予測も。

これが保険診療と自由診療の違いなのか・・・と、正直圧倒されました。そして、わたしが知りたいことに全て答えてくれたのはドクター③が初めてだった。(決して保険診療のドクターを否定するわけではありませんが、知識量が桁違いだと感じたのは事実です。)

プロフェッショナル。その言葉がぴったりなドクターでした。

この先生がいてくれるならうちの子大丈夫だと思えた。

診断名が変わったことは想定外でしたが、わたし、帰りの電車で気付いちゃいました。

あれ??

もともとわたしが疑ってたのADHDだよね?

やっぱりわたしの見立て合ってたんじゃない!?

もう、とんだ回り道。。。。

・・・・でもまぁ いいか。

以上、サードオピニオンまでいっちゃった話でした。

これでやっとおしまいです。

最後までお付き合いくださりありがとうございました!

(完)

追記:現在は月に1回程度ドクター②のところに通いつつ(近いので何かあったときにすぐ駆け込めるように)、ドクター③の所には半年に1回、今後の作戦を立てるために通っています。きっと脳がこう発達してこうなってくれるから、こう対応したらいいよ。など。わたしなりに我が家の専門家チームを作り、本人のサポートにあたっています。このあたりの詳細も今後書きますね。ご家庭によって選択肢はそれぞれかと思いますが、どんなチームを作るのはご両親次第。どなたかのご参考になれば幸いです。

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