遺伝子に従って生きる

発達障害(神経発達症)

今回もちょっとマニアックな投稿ですみませんなsazaeです。

先日、ちょっと衝撃的な本に出合ってしまったのでシェアさせてください。

『 BIOHACKING 未来を生きるための遺伝子の理解 』

発行されたのは2022年の秋で、著者は高城剛氏。

内容は日本で初めて「副腎疲労外来」を立ち上げた川崎にあるスクエアクリニック(神経発達症の治療も行っている)の本間龍介・本間良子先生との鼎談形式で、高城氏が受けた遺伝子検査(SNPs検査)の内容を公開するというもの。

その中で天才は遺伝子の突然変異によって3タイプに分けられるとあり、

天才の筆頭が「グルタメートタイプ」

その次が「ヒスタミンタイプ」

そして「カテコラミンタイプ」なのだそう。

かつ、圧倒的な天才は「グルタメートタイプ」で、「ヒスタミンタイプ」と「カテコラミンタイプ」は秀才に近いらしい。

もっというと、グルタメートタイプの天才は、グルタミンの代謝に関する遺伝子が突然変異を起こしているタイプ。つまり、遺伝子の突然変異により、その人の能力や才能が、あらかじめ遺伝子的に決定されているということなんです。

BIOHACKING 未来を生きるための遺伝子の理解 より

検査の結果、高城氏はグルタメートとヒスタミンの混合タイプの類稀な天才なのだとか。

しかしグルタメートタイプの人は体内に溜まった薬物や、合成化学物質、重金属などの有害な毒物を解毒するのが苦手で食事などには人一倍気を付けなければならないという。

天才な部分と引き換えに彼らが抱える脆弱さは歴史上に名を残している偉人たちを思い浮かべると想像に難くないのではないかと思う。

そして、SNPs遺伝子検査の意義について良子先生は次のようにおっしゃっている。

私たちはつい「自分の能力をどう『活かす』か」という部分に目がいきがちですが、本来は、「本来の能力を妨げるリスク因子を、いかに『マネジメントする』か」ということが大事。それを教えてくれるのがSNPs検査なんです。

BIOHACKING 未来を生きるための遺伝子の理解 より

冒頭から「なるほど!」「遺伝子って面白い!へ~!」の連続でした。

そして不意打ちのごとく、45ページにまさかの「発達障害」の見出し現る!!

実はsazae、この本に発達障害のことが書かれているなんて全く知らなくて購入したのでちょっとドキッとしました・・・あぁ、本当にびっくりした 笑

え、じゃあなんでこの本買ったのかってはなしですよね。。

それはSNSで発達障害とは別のカテゴリーでうちのエキセントリック多動ボーイと同じような特性をもつお子さんの親御さんがお勧めされていたからなのですが・・・はなしを戻しますね。

なんとここでは遺伝子検査の結果からみる発達障害に関して面白いことが書かれていました。

グルタメートにはマイナスな要素も多く、いま、生まれているグルタメートタイプの子ども達は、かなりの確率で発達障害になりやすいんです。もちろん、環境毒の影響もあるのでしょうけど。

BIOHACKING 未来を生きるための遺伝子の理解 より

そしてグルタメートタイプの男女比は圧倒的に男性の方が多いのだそう。

うんうん、男の子に多いのは実感としてありますよねぇ。。。

そして次の章『タイトジャクション』では親がグルタメートタイプでなくとも突然変異でグルタメートの子どもが生まれてくることがあるということ、加えて離乳食のパンがもたらす腸へのネガティブな影響が記されていたり、

『ミトコンドリア』の章ではACATという酵素に脆弱性があると自然と炭水化物から栄養を取ってしまう癖がついてしまうこと(うちの子ご飯とパンしか食べないんですのパターン)や、

さらに『子育てに生かす』の章でも

「うちの子は偏食だ」って言う親もいますが、別に偏食なわけではなく、たとえばヒスタミンタイプの子どもはトマトを食べると体調が悪くなります。それは、トマトにはアレルギー症状の原因物質となるヒスタミンが含まれているから。トマトだけではなく、基本的に「体に良い」と言われる食べ物にはヒスタミンが含まれていることが多く、ヒスタミンタイプの子どもは本能的にそれらを食べたがらないので「うちの子は偏食で・・・・・・」と親が言うようになっちゃうんです。

BIOHACKING 未来を生きるための遺伝子の理解 より

とある。一口に偏食といっても遺伝子から理由を考えるとこんなにも説得力があって、それならこうサポートしていきましょうと作戦を立てることができるかもしれないという点は素晴らしいと思いました。

あと個人的に一番衝撃的だったのが『鉄分摂取』の章のヘム鉄の摂取について。

鉄は取り過ぎて細胞内に入ってしまったら取り出すことができず、釘のように錆びていく一方であるそう。細胞内に入ってしまうと血液検査では分からない(この場合重金属の検査で判断する)のが怖いところだと本間先生方は警鐘をならしている。過剰摂取により細胞内に入ってしまった鉄はその後どうなってしまうのか・・・気になる方は本をご覧になることをおすすめします。

現在の日本の栄養療法ではかなりヘム鉄を推しているし、わたしもそれを信じていた。。この問題に関して本間先生ご夫妻は今後あと数年後に問題が表面化してくるのでは、と危惧されている。

あとは流行りのボーンブロススープに関しての注意点やレバー神話についても。わたしの中で神話はあっけなく崩れ去りました。

あと最近ずっと気になっていた電磁波に関しても。ここも遺伝子に起因するのか・・・と少しげんなりしたのですが、アーシングなどでの対策が必要な時代になってしまったということですね。。

アーシング、臼井幼稚園ではたまにされていますよね。さすが裕美子先生!

この本は生化学に基づく専門用語のオンパレードかつ、天才クリエーターと天才医師たちによる神がかったトークで構成されているので、sazaeは本文と注釈を行ったり来たりして読み終えたあとはぐったりでしたが、終始、遺伝子って、生化学ってなんて面白い世界なんだろうと魅了されっぱなしでした。

最後に『おわりに』の章からどうしても紹介したい龍介先生のおはなしを。

すべての人間は、環境要因と遺伝的要因によって構成されており、遺伝的要因はSNPs遺伝子検査で、また、環境要因は有機酸検査やTOX検査、マイコトキシン検査などのバイオロジカル検査で、その状況を確認できます。

BIOHACKING 未来を生きるための遺伝子の理解 より

私は「環境要因と遺伝的要因は、対等の関係を持つのではなく、環境要因が整った状態で、初めて遺伝的要因が表出する」と考えるようになったのです。現代は食品保存料や環境汚染の影響により、持って生まれた遺伝的要因を発揮する前に腸内環境やミトコンドリア機能の問題で代謝機能に異常が生じている人が多く見受けられます。そうなれば、どれだけ魅力的な遺伝子を持っていても、その力を発揮することはできません。これは潜在的な可能性をみすみす無駄にし、自分の能力にふたをしてしまっていることに他なりません。

BIOHACKING 未来を生きるための遺伝子の理解 より

本書には、遺伝子検査(SNPs検査)は一生に一度受ければいいだけで、解析に関してもこれからどんどん進化してもっともっと色々なことが分かるようになっていくと記されている。

高城氏はこの検査について、日本の医療関係者の先頭の人たちに届くのがここから2~3年後、一般の人たちに届くのは10年くらいかかるのではと記している。

だいぶ先だけど妥当な年数だと思う。

そして気が付きましたか?大人の不特定愁訴を治療する最先端の検査たちは、ほぼイコール発達障害の治療にも使える(使われている)ということを。「根っこは同じ」ということなんでしょうね。

今後、発達障害の検査の一つとして様々なバイオロジカル検査とともに遺伝子検査もスタンダードになってくるかもしれないし、個人的にはそうなってほしい。

診断の前にまず検査を。

子どもの成長は待ってはくれない。無意味な診断、通院、方向性の合っているか分からない療育に時間を費やしている暇はないのだから。

というsazaeもまだクリニックすら決めかねている状況。

せっかく遺伝子検査のことを知ったので、そこもカバーしてくれる所で探しなおそうか、それともとりあえずその辺りの栄養療法クリニックで腸内環境整えつつ数年待ちのスクエアクリニックの予約を検討するか・・・。

んーこういうのって四の五の考えずにパパっと予約してどんどん検査していっちゃうご家庭のお子さんがどんどん改善していくんだろうなぁと心底思う。

すでに栄養療法している諸先輩方からはsazaeもたもたしてないで早くこっちに来ちゃいなさいよ!という声が聞こえてきそう・・・。

でもね、どんなにいいと言われるドクターに診てもらっても結局その分野を親も同等レベルに学んでいかないとそのドクターと有意義な会話ができなかったりもする。この手の分野は全て先生にお任せではないから。

sazaeはまだまだ勉強不足なんです。しかも思考が超『同時処理』タイプなので自分の中で治療の全体像が掴めないと絶対に踏み出せない。。。

だって自由診療ですから、そんな簡単にはねぇぇ。

さてさて今日はこのへんで。

今日も長文にお付き合いくださりありがとうございました!

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