原因・症状・治し方をわかりやすく解説
はじめに
幼稚園で「口の中が痛くて食べられない。。」「唇に水ぶくれができた」そんな訴えが子ども達から出ることがある。単純に「口内炎ね~、そのうち治るでしょ」とヘルペスなのに気付かず、口内炎判断してしまう場合がある。
しかし、この2つは原因や治療法がまったく違う。間違った対処をすると、かえって悪化してしまうことも。ここでは口内炎とヘルペス性口内炎の違いをわかりやすく解説します。
口内炎とは?
特徴
- 舌、頬の内側、歯ぐきなど口の中の粘膜にできる炎症
- 白や黄色っぽい潰瘍(ポツっとした小さな傷)ができて痛む
- 発熱や全身症状はほとんどない
原因
- ストレスや疲労
- 栄養不足(特にビタミンB群)
- 口の中の傷や不衛生な環境
対処法
- 栄養バランスの良い食事
- ビタミンB群の摂取
- 市販の口内炎用塗り薬・貼り薬
- 睡眠・休養をしっかりとる
ヘルペス性口内炎(ヘルペス性歯肉口内炎)
特徴
- 口の中全体(舌・歯ぐき・頬の内側)に多数の小さな水ぶくれや潰瘍ができる
- 強い痛みで食べ物や水分をとりにくくなる
- 発熱やぐったりなど、全身症状を伴うことがある
- 感染力が強いため、家族や園内で広がることもあります。
原因
- **単純ヘルペスウイルス(HSV-1)**の感染
- 一度感染するとウイルスは体に潜伏し、疲れやストレス、紫外線、風邪などで再発する
対処法
- 抗ウイルス薬(飲み薬・塗り薬)による治療
- 早めの受診が重要
- 水ぶくれに触らない、タオルを共用しないなどの感染対策
- 繰り返す、広がる、発熱を伴う時は小児科や歯科医で診てもらいましょう
子どもの口内炎とヘルペス性口内炎の見分け方
1. 発生する場所
- 口内炎(アフタ性口内炎)
→ 1〜数個、舌や頬の内側に白いポツポツができる。局所的。 - ヘルペス性口内炎
→ 口の中全体(歯ぐき・舌・頬の内側・唇の裏側)に多数の小さな水ぶくれや潰瘍が広がる。歯ぐきが赤く腫れることも多い。
2. 痛みの程度
- 口内炎
→ 痛むが、食べたり飲んだりはなんとかできる。 - ヘルペス性口内炎
→ 痛みが強く、口の中全体に広がる。だるさ。水分や食事を拒否するほどになることもある。脱水の危険あり。
まとめ
口内炎とヘルペスは見た目や症状が似ている部分もあるが、原因も治療法も全く異なるものです。
- 口の中にできて、うつらない、全身症状なし → 口内炎
- 高熱(38度前後)やだるさ、リンパの腫れがあることも。感染力あり →ヘルペス性口内炎
「ただの口内炎だと思って放置していたら、実はヘルペスだった」ということもあります。症状が繰り返す、広がる、強い痛みや発熱を伴う場合は、早めに医療機関に相談することが大切です。
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