「困りごとに気づいても、適切な支援につながるまでが遠い」という現実(7月20日/日経新聞)

ADHD

子どものこころの診療は、すぐに受けられるとは限りません

7月20日、日本経済新聞に「子どものこころ、診療遠く」という記事が掲載されました。

記事によると、不登校や不安症、うつ病、発達障害など、子どものこころに関する相談が年々増えている一方で、それに対応する児童精神科医が不足し、必要な診療を受けるまでに長い時間がかかる現状が紹介されています。

記事によると、日本では子どものこころを専門に診る医師は人口当たりで欧米諸国より少なく、地域によっては専門医がいない、あるいは受診まで数か月待ちという状況もあります。また、専門医になるまでには長い研修期間が必要で、人材育成が追いついていないことも課題として挙げられていました。

さらに、文部科学省の調査では、不登校の児童生徒数はこの10年間で大きく増加しています。その背景には、学校生活への適応だけでなく、不安やストレス、家庭環境、発達特性など、さまざまな要因が複雑に関係していると考えられています。

「診断」だけが支援ではないし、必要でもない

幼児期は、脳も心も大きく育つ時期です。

言葉が少し遅い。
友達との関わりが苦手。
集団に入りづらい。
切り替えが難しい。

成長とともに変化することもありますが、適切な環境や関わりによって大きく伸びる可能性があります。
低年齢のうちに「診断」をつけることがどれほどの意味を持つのか、疑問でもあります。「診断を受けるかどうか」だけではなく、「今、この子にどんな関わりが必要なのか」を考え、適切な教育、療育を選ぶことが大切です。

「困った子」ではなく、「困っている子」を救う

私たちは子どもを見ていると、「困った行動」の背景には、必ず理由があると感じます。

・どう伝えればいいか分からない。
・気持ちを整理できない。
・周りの刺激が多すぎる。
・成功体験が少なく、自信をなくしている。

行動だけを見るのではなく、その背景を理解しようとすることが、支援の第一歩です。家庭や幼稚園などで、できる支援をできるだけ早くすること。親御さんの理解と協力が必要です。そして、親御さんはひとりではない。なんでも相談できる人がいる、場所があること、見つけることも大切です。

臼井幼稚園・PONOで大切にしていること

新聞では「専門医不足」に焦点を当てていますが、本当の課題は「専門医にたどり着く頃には、子どもは何年も困り続けていることがある」という点です。

幼稚園やPONOでは、子どもが安心して挑戦し、「やってみたい」と思える環境をつくること。

そして、困ったことがあれば早めに相談できる場所でありたいと考えています。

専門医の診察が必要な場合もあります。

一方で、その前にできる支援や、家庭・園でできる工夫もたくさんあります。

「診断がつくまで待つ」のではなく、「今、この子にできること」を一緒に考えていくことが、子どもの未来につながると私たちは信じています。

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